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コース生となって・・by 横山

これまでの私とこれからの私

こんにちは。初めて記事を書かせていただきます。リーダー養成コース生の横山麻美です。
私は、信愛クリニックの看護師長として働きながら、今年の4月から念願のコース生となり、伊藤先生のもとで学んでいます。今回は、伊藤先生のもとに辿り着くまでの私と、これからの目標を書かせていただきます。

私は、小さい頃からとにかく頑張り屋で我慢強く、何事にも全力で打ち込んできました。両親から愛され何不自由なく生きてきたと思っていましたが、思春期になると、期待に応えるために頑張ることが苦しくなり、生きづらさを感じるようになったのです。いつからか親や周りの人の顔色を気にして自分を抑え、恋愛でも自分に自信が持てず、素直に気持ちを伝えられないような人間になっていました。
結婚して子どもが生まれても、協力しようとしない夫に対してものを言えず、我慢を重ねるうちに、とうとうパニック発作を起こすようになってしまい、夫とは、信頼関係を築くことができないまま、結局うまくいかずに離婚しました。
私って、どうしてこんなに苦しいんだろう? 頑張っているのに何でこんなにうまくいかないんだろう? と悩みましたが、どんなに考えても答えを得られることはありませんでした。

そんな私に、現在勤務している信愛クリニックの院長が教えてくれたのが、伊藤先生のご著書「ネガティブを愛する生き方」でした。初めて拝読した時の衝撃は、今も忘れられません。
まず、先生の壮絶な生き様と、感情あふれる文章に魅了され引き込まれました。私の両親が善信仰者であったこと、その条件付きの愛のもとで、必死に善と優を付けてもらえるように生きてきた自分に気づかされ、「そうか! だからあんなに苦しかったのか」と、抑えていた気持ちが溢れ、涙が止まりませんでした。
陰陽の法則、自己愛、そこに書かれている全ては、私がそれまで誰からも教えられなかった真実だと直感的に思いました。

この苦しい生き方を変えたい。そう思った私は、アースカレッジで個人セッションを受けることから始めました。セッションで、自分の内面を引き出してもらうなかで、それまでいかに、自分の気持ちに意識を向けて感じること、表現することをせずに、無意識に流されて生きてきたかを知り、そうして取り組んでいるうちに、私がネガティブと闇を避けてきたこと、それを受け入れることが光と愛を知ることなんだと、先生のご著書に書かれている内容が、より理解できるようになっていきました。
そして、更に学びを深めるため、人格統合とカルマ清算に取り組みたい、コース生になりたいと思うようになったのです。

こうして晴れてコース生となって学ばせていただくなかで、ある時、伊藤先生は私に、このように教えてくださいました。
嫁として長年、自分の感情を捨て、家に尽くしてきた私について、「あなたにとってこれまでの生活は、感情や気持ちを持っていたら、辛くてとてもやってこられなかったから、感情を脱いで冷蔵庫か押し入れにしまっておくようにして、日々やりこなしてきたんでしょう。よくやったと思いますよ。あなたは感情がないんじゃない。もうあなたの周りには、あなたをいじめる人も邪魔する人もいないのだから、しまってある気持ちを出して、意思を持って人生を生きていいんです」と言ってくださったのです。
先生のお言葉を聞いて、私の内から、言い知れぬ感情が噴出し、今まで押し殺してきた不満や弱音が、一気に解消されたように感じました。同時に、自分がこれまでずっと過去の感覚を引きずって生きていることに気がつかされ、目が覚める思いでした。

そして、私は、伊藤先生のもとで学び成長するなかで、信愛クリニックの師長に抜擢され、かねてから希望だった、看護カウンセラーとなっていく道も示していただきました。このことは回を改めてまたお伝えしたいと思いますが、どちらも1年前の私には想像もできなかった現実で、自分の力だけでは到底たどり着けなかった奇跡だと思っています。
ずっと自信が持てずにきた私でしたが、今は、こうしてコース生として記事を書かせていただいている自分を、誇らしく思います。

コース生として学ぶなかで、これまでの私を振り返ると、自信がなく、認められたい思いから期待に応えなきゃと頑張り、こんなに苦しいのに誰もわかってくれない、と殻に閉じこもってきた姿が見えてきました。本音をさらけ出さず、相手に気持ちを伝えずにきたのは私なのに、「わかってもらえない!」と被害者のようになって、自ら心を閉ざして、相手を遠ざける生き方をしてきたことがわかってきた時には、愕然としました。

そのような愕然とするような自分の実態を目の当たりにするたびに、受け入れ難いと思う時もありますが、そういう人間で在り続けたくない。先生が示して下さった可能性を絶対に手放さないで、これからも学び、成長を続けたい。その為にも、まずはありのままの私を認めることからだ、という気持ちで、向き合い続けています。

私は、コースで人と本音で関わることを学びながら、長年放置してきた感情を取り戻し、表現する取り組みを日々続けています。そういうなかで、私は本当に、自分の気持ちを人に伝えることが出来ないんだと、挫けそうになることもしばしばですが、コースの仲間に支えられています。
感情を取り戻し表現することは、到底一人ではなしえないことだと痛感し、人と関わることの重要さや、先生から教えていただく事の大きさを実感しています。人に関心を持ち、深く関わることで人間力を培っていきながら、私は、看護師長として、看護カウンセラーとして、患者さんやスタッフから信頼を得られるような、心ある温かい人間になっていきたいと思っています。


横山麻美

マリオカートで、ヤッフー!!・・by俊哉

先生からのサプライズ

さて、いよいよその日がやってきました。当日、私は何が起こるのかまったく知らされていませんでした。
朝、いつものようにアースカレッジに行くと、みんなはスクリーンを用意したり、カメラやビデオをチェックしたり、料理を作ったりと、忙しく動いていました。ぶんさんは寝ていましたが、みんなはそれを温かく見守っていました。

主役である私はというと、何をしたらいいのか分からず、ただ仲間が嬉しそうに段取りを進めている姿を見つめるだけでした。そんな私にみんなが、入れ替わり立ち代わり「今、どんな気持ち? これからどんなことがあると思う?」と、ニヤニヤしながら聞いてくるのです。

なにやらサプライズが用意されていることはすぐに分かりましたが、「何だろう?」とドキドキ、ワクワクするのと同時に、何が起こるのか分からないことに落ち着きませんでした。

そしてついに「それでは、行きましょうか」と、仲間から声がかかりました。「どこへ?」とソワソワする私に対して、仲間は相変わらずニヤつきが止まりません。彼らもまたこれから起こることを、この上なく楽しみにしていることが伝わってきます。

そして、電車に乗って着いた先は、浅草でした。

多くの人々で賑わう浅草の街を観光客に交じりながらしばらく歩き、やがてそこに見えてきたのは、なっ、なんと‥。

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そこには、ズラッと数台のカートが並んでいるではないですか!
「ええっ! なにこれっ!! こっ、これに乗るのーー?!」

そうです! 伊藤先生が還暦のサプライズプレゼントに、「きっと俊哉が喜ぶだろう」とご提案してくださったのは「リアルマリオカート」、略して「マリカー」だったのです。
私は驚きと喜びで一杯になり、興奮のあまりしばらくパニック状態でした。

そんななか、「俊哉はやっぱり主役だからマリオでしょ!」 と仲間から手渡された全身スーツに着替え、仲間たちもワイワイ言いながらそれぞれに変装しました。

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今回、身長制限があったり、運転に自信がなかったりで、カートに乗ることを断念した仲間たちは、ルート途中地点に先回りして撮影隊としてスタンバイ。

準備が整ったら、誘導してくれるお姉さんから説明を受けて、いよいよ出発です!

いざ出陣!

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ドキドキしながらゆっくりとアクセルを踏み込むと、エンジン音と共にカートが少しずつ動き出します。思わず「おおっ!」と声が出ました。

まずはゆっくりとした速度から進んでいき、隊列作りの練習です。

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先頭のお姉さんの誘導で、足慣らし。


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さあ、街中へ! エンジン音と共に、GO!

アクセルを思いきり踏むと、カートは生き物のように勢いよく走り出し、全身を風が駆け抜けて行きました。

「気持ちいいーーーーーーー!」
「面白~~~~い!!」

思わず私は空に向かって吠えていました。

アクセルを踏む度に唸りを上げるエンジン。路面のデコボコから全身に伝わってくる激しい振動。加速、減速をするたびに、繰り返し受ける重力。

ヤバいです! 大興奮です!

手を伸ばせば路面に届くほどの低い車体。そこから見る景色。人々の表情。脇を通る自動車の音。バスに乗っている人々の視線。すべてが異次元の世界でした。

迫りくる車の群れのなか、浅草から上野へと、いつも見る景色とはまるで違う世界がそこには広がっていました。
信号で立ち止まると、珍しそうに写真を撮ったり、手を振ったりしてくれる人たちも多くいました。こちらも全力で手を振って返します。

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「最高だ~!!」

「もっともっと走りたい」と心底思いましたが、楽しい時間はあっという間に過ぎてしまい、徐々に日が暮れていくなかスタート地点へと戻ります。

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「もっと、乗っていたいな~」

全身に残る爽快感とカートの振動の余韻を噛みしめ、最後は惜しみながらカートを降りました。

こんなにも心の底から仲間と一緒に楽しみ、すべてが解放されたことは、私の60年の人生で初めての経験でした。このような機会を与えてくださった先生に対しての感謝の気持ちと、湧き上がる喜びでいっぱいでした。

そしてここから、パーティ会場であるアースカレッジに戻り、還暦祝いです。そこでは、なぜ朝からぶんさんが眠そうな様子でいたのかも明らかになったのです。

その模様は、次の記事で。お楽しみに!!

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先生~、最高でしたー! ヤッフー!!


佐藤俊哉

小さいおじさん、還暦を迎える!・・by 俊哉

昔は本当にひどかった

皆さん、こんにちは。リーダー養成コースの佐藤俊哉です。私事で恐縮ですが、この度、還暦を迎えました。
伊藤先生は、それをとても喜んでくださり、お祝いをすることを去年から提案してくださっていました。そして、今月のコース初日に、みんなで還暦祝いをしてくれたのです。
それは私にとって、忘れられない1日となりました。その一部始終を3本の記事にて、みなさんにお伝えしたいと思います。

まずは、今では伊藤先生や仲間から「小さいおじさん」「ジジィ」と愛情を込めて呼ばれている私が、先生のご著書に出会って還暦を迎えるまでの6年間、先生のご指導のもと、「最初とはまるで別人のようだ」と言われるまで、どのように変わってきたのかをお話しさせていただきたいと思います。

6年前、息子が、ある理由から登校拒否となり、彼とどう向き合えばいいのか分からず、悩み、ありとあらゆる手を尽くしましたが、これという答えは見つかりませんでした。
そんな中、ある書店で先生のご著書「ネガティブを愛する生き方」を手にして衝撃を受けました。そこには、私が求めていたすべての答えが示されていると感じました。すぐに「人格統合Vol.1」「人格統合Vol.2」を震える思いで読んだことを、まるで昨日のことのように覚えています。

そこからアースカレッジ(当時リラ・アカデミー)に深く関心を持った私は、先生のブログを何度も何度も読み返し、公式ブログを何年も遡りながら、むさぼるように読みました。そして、満を持して2Daysのワークショップに臨んだのです。
しかし、当時の私は、「ワークショップに出席している人間で、誰よりも自分が先生の教えを理解している」、「みんなに、私が分かるように解説するんだ」という、今思うと顔から火が出るくらい恥ずかしいと言いますか、頭がおかしいとしか言いようのない舞い上がった状態で参加したのでした。
結果、先生の仰る一言一言が、自分のこれまでの人生で見聞きしたものとはまるで違う視点からのものであり、次元の違う講義内容にただただ圧倒され、その凄さに感動し、自分の愚かさを思い知りました。

そして、自分も先生のもとでコース生になりたいと思い、当時から大きな課題だったお金の問題をどうにかこうにかクリアして、憧れのコースに入ったのです。
ところが、コース生になって、たった2週間で私はプライドカルマを露呈させ、大問題となりました。コース生となれば当然、各々が持っているカルマが炙り出されるのですが、こんなにも早く炙り出されたのは最短記録であり、未だに誰にも破られていません。
私は夢の中で、自分の傲慢なプライドに対して怒りを露わにぶつかる体験をリアルに味わったことから、「プライドカルマを打破する方法が見つかった。伊藤先生にお伝えするんだ。先輩方にも伝えるんだ」と、勘違いも甚だしいマイワールドの極みから大騒ぎをしたのです。

完全に舞い上がっている私を目覚めさせようと、何人もの先輩方が厳しく指摘をしてくれるのですが、私の「自分の思いは本物だ」という訳の分からない自信は揺らぐことなく、先輩方からなにを言われても、一向に聞き入れられませんでした。
昼からの話し合いは夕方になり、夜になっても続きました。すると、さすがの私もだんだん自分のおかしさが分かってきて、「とんでもない騒ぎを起こしてしまった」と、ようやく正気を取り戻したのです。
そして最後は、「終電がなくなるからもう帰っていいよ」と、依田さんから言われ、重いカバンを背負い、トボトボと泣きながら帰ったのでした。

こんなコース生としてのスタートを切った私は、その後も常に一人浮いた状態でした。人と会話が全く噛み合わず、「俊哉の言っていることが、全然心に入ってこない」ということを何度も言われました。
また、先生が重要な話をされているのにもかかわらず、変なところで自分だけ「へっ」と声を上げて笑うなどの奇行もありました。

指摘を受けたこと一つひとつに気をつけながら数か月が経ったころ、先生から「今日の俊哉は、ナチュラルに感じる」と言っていただいて、とても嬉しかったのを覚えています。
しかし、そのことに気をよくして、翌月のコースでは再び元に戻ってしまい、ひどく落ち込んでみたりと、最初の1年は、そんなことの繰り返しでした。

またコース生は普段、コミュニティブログ上でお互いやり取りをしているのですが、私は、「諸君! 私はこう思う」「諸君! こうすることじゃあないのか」といった、独特の上から目線のコメントばかりで、それがひどくみんなを不快にし、いらだたせてばかりいました。
そんな私のコメントを、先生は「俊哉目線」と命名され、早急にその言い方とあり方を改めるように厳しく言われました。
私は、そのときの先生のお言葉をプリントして常に持ち歩いていたのですが、本当の意味で改まるまで、それから3年かかるほど根深いものでした。

また、先生をはじめ、先輩や仲間から厳しい指摘を受けるたびに、私は2、3日、ひどいときで1週間、音信不通となり、「消える」のでした。何かあるたびに私は一人になりたくなり、逃避していました。
しかし、実際はそのことに向き合い、表に出ていくことができるまで一人で悶々としていたのです。今であれば、仲間に助けを求めることができますし、仲間も「またやっている」と強引に私を引っぱり出してくれるので、ありがたく思っています。

さらに私の特徴と言えば、先生のセッションが成り立たないということがよくありました。
たとえばセッションで、「あの人のこういうところやああいうところが許せない! と苛立つ」と、散々人の問題点を挙げて先生に訴えるのですが、それをお聞きになった先生の「それって、まるであなたじゃない」という一言で、私は椅子から転げ落ち、本当にそうであることにショックで暫く立ち上がれないというようなことが何度もあったからです。
先生のご指摘は常に核心を突かれるものであり、私の胸にストレートに入ってくるため、それだけでキャパが一杯になってしまうのです。
そうなると他のことをご相談する余裕がなくなってしまい、セッションが30分ほどで終わってしまうということも何度もありました。それでも先生は、時間まで私の状態を見ながら、私が受け入れられるように、いろいろな視点からお話しくださいました。

このように、ここには書ききれないほど、私は本当にひどいところからスタートしました。しかし、先生がお示しくださるその時その時の課題に、一心に取り組んで克服してきたことだけは確かです。
仲間とも、時に激しく、時に優しく、お互いまみれてきました。何度も頭打ちしながらも、先生の「頭打ちしてもそれでも打ち続ければ、いつかは殻のどこかにひびが入る」というお言葉を胸に、今日までやってきました。
そんな私のために先生は、「俊哉の還暦、みんなで祝おうよ」と言ってくださいました。そのお言葉をお聞きして、本当に嬉しくて、これまで努力してきたことが心底報われる思いでした。

そしてそれは、私の想像を遥かに超える素晴らしい1日となったのです!
その日のことを次の記事でお伝えしたいと思います。


佐藤俊哉

ケロケロ医師の成長・・by 谷川

「病を診る」から「人を診る」へ

こんにちは。アースカレッジのケロケロこと、谷川です。
私は、「カエルの国の王子様」の記事に書かれているように、重い話題を受け止められずに軽い返答をしたり、どっしりと落ち着いていられず早口でまくしたてたりと、その場にそぐわない言動をしてしまい、人と噛み合うコミュニケーションができないという問題を抱えています。そんな私ですが、このケロケロ問題に取り組むうちに、日々の診察のなかで少しずつ変化が表れてきました。

以前の私は、教科書で学んだ医学的知識をもとに、患者さんに対して血圧の数値や、検査結果がどうだったかという話を一方的にするばかりでした。患者さんから辛い気持ちを打ち明けられても、「辛いのは分かりますが、頑張って行きましょうね」と声をかけるのが精一杯で、それらを受け止めることも、患者さんの心に寄り添うことも出来ませんでした。

しかし、医学的知識をひけらかしてしまうのも、患者さんのネガティブな感情を受け止められないのも、自分が褒められたいという欲求が強く、さらにネガティブなものを感じたくないが故に人の気持ちをスルーしてしまうチャイルド人格の「考」の意識がそうさせているのだと、先生に指摘していただくなかで分かってきたのです。
そこで、「考」ではなく、アダルト人格が中心となり診察が出来るように意識して変えて行く、という取り組みを日々続けました。そうすると、知識を振りかざすことは減り、これまでよりもずっと患者さんの気持ちを受け止められるようになりました。患者さんと同じ目線で問題を共有出来るようになってきて、自然と患者さんとの繋がりも深くなってきました。

先日はこんなことがありました。息子さんを亡くされ、それ以来ずっと気分が落ち込んでいるという患者さんが来られたのです。以前の私ならば、患者さんの悲しみを受け止めることができるだろうかと不安になり、その場を誤魔化すようなことを言ったと思います。
しかしその時は、1時間近くの診察の間、患者さんの思いに同調して、ただただ話を聞いている私がいました。その方は、悲しんでばかりいられないと、無理に明るくしようとしていたのですが、私は先生から教えていただいているように、悲しみはしっかり受け止め、それを表現することが今は必要なことだと伝え、薬は出さずに診察を終えました。
次の週、来院された患者さんはどこか晴々とした顔で、「前回の診察で気持ちを受け止めてもらい、悲しみを否定せずしっかりと感じ、それを家族と共有したことで、とても気持ちが楽になった」と仰っていました。
こうして、患者さんの気持ちを真正面から受け止められるようになったことは、とても嬉しい変化でした。

また、アースカレッジで学ぶようになるまでは、医師として、医学的な観点から体の問題に関することばかり学んできましたが、最近では体の問題と心の問題を繋げてとらえられるようになりました。これらの深い観点も、チャイルド人格が中心となって診察していたときには、全く見えないものでした。
例えば、胃炎や胃潰瘍が精神的なストレスで発症することは広く知られていますが、以前の私ならば、胃が痛いと訴える患者さんには胃カメラを行い、胃酸を抑える薬を出すといった具合に、体へのアプローチしか出来ませんでした。しかし、患者さんの目線に立って心に寄り添い、その方がどのような環境で育てられたのか、どのような人生を歩んできたのか、どのような気持ちを抱えていたのかを知ることで、なぜ胃が痛くなるような症状が引き起こされたのかが分かるようになってきたのです。

私は伊藤先生から、私の分裂人格たちがどのように生まれ、どのような歪みを抱えているのかを教えていただき、自分の問題の根源が明確になってきました。それと同じような視点で患者さんにも向き合うことで、患者さんが抱えている根本的な問題が、以前よりもクリアに見えるようになってきています。
限られた診察時間の中で充分な心のケアをすることは難しいですが、伊藤先生のもとで学んだカウンセラーたちと連携して治療を進めることで、薬を使わずに治癒する方や、治癒までの期間が短く済む方も多く、治療が難しいとされている疾患を抱えている方が改善するケースも出てきています。悩みを抱えて辛そうにしていた患者さんの病が改善され、晴れやかな表情を見ると、心から良かったと思います。

残念ながら、私のケロケロ問題はいまだ解決したわけではなく、今も取り組みを続けているところです。しかし、伊藤先生に導いていただいたことで、これまでは患者さんの体の「病」にしか向き合って来られなかった私が、患者さんという「人」に向き合えるようになってきた実感があり、今までにない、より良い医療を提供しているという自負が、私の医師としての誇りとなってきています。

これからも自分とも人とも向き合い続け、人を癒すという医師としての使命を全うしていきたいです。


谷川 徹也

内側と外側を繋げる・・by 俊哉

マイワールドからの脱却

みなさん、こんにちは。佐藤俊哉です。
「基盤となるもの」でお伝えしていたように、4年の歳月を経てようやく人格が出揃った私は、「ここから人格統合を進めるんだ!」と意気込んでいたのですが‥、新たな壁に突き当たりました。今回はそのことを書きたいと思います。

それは、6月に開かれた「人格統合強化セミナー」でのことでした。伊藤先生が教えて下さった「静かな意識」を参加者みんなが体感していく中で、私だけがどうしてもその「静かな意識」に入っていくことができなかったのです。
その理由は、私があまりにも自分のことばかりに浸るマイワールドが強く、仲間が心の内にあることを感じながら話している時でさえ、相手に同調できず、自分自身のことに意識が向いてしまったためでした。
自分だけが「静かな意識」を体得することが出来なかったショックで、セミナーでは最後まで一人浮いた状態になり、マイワールドな自分に心底失望しました。そして、そこから一体どうすればいいのか分からず、途方に暮れました。

そこでまず私は、「マイワールドを打破するには」と、自分なりに考え抜いた末の結論として、「常に相手の立場に立つことを意識していきます!」と自信たっぷりに先生にお伝えしました。それをお聞きになった先生は、「それもマイワールドのままで相手の立場に立つということでしょ? すごく外してる」と半分呆れたように仰り、私はさらに落胆しました。

そして先生からの「ところでみんなは、マイワールドではない状態とはどういうことか分かっているの?」との問いかけに、仲間のひとりから、「相手のことが気になってしかたがない、相手に伝えずにはいられない状態」という答えが返ってきました。私は、自分の内面しか意識していなかったことに気づかされ、仲間が言っていたような気持ちで人と話していきたいと思いました。

しかし、いざやってみようとしても、どうしても心の底から「相手に言わずにいられない」という衝動が出てこないのです。その姿を見た仲間から、私が真に人を愛すること、関わることができないという、以前から先生に指摘をいただいていた根本的な問題があることを言われ、私は、そうなのだと深く納得しました。同時に、そうでありたくないと強く思ったのです。

そこで、自分自身を愛せない人間が人を愛することなどできない、まずは自分のチャイルド人格を愛することから始めようと思い、先生にそうお伝えしました。
すると先生は、「またそこでマイワールドに行ってしまう」と仰いました。また外してしまったと意気消沈する私に、先生はこのように道を示してくださいました。

「人格統合というのは、内側でやっていることが、そのまま外側に反映されることが前提。それがマイワールドで内側限定になると、ただの自己満足の人格統合ごっこでしかなくなり、現実に反映されなくなる。本来は、ある人格をケアすることにより、現実レベルでも周囲の人たちとの関係性がこんな風に変化していくという風に、どちらも繋げてイメージした上で取り組んでこそ本来の霊的探求であり、人格統合です」

頭打ちが何度も続き、迷走していた私は、先生のお言葉を聞いてはっきりと自分がしていくことが分かり、霧が晴れる思いでした。
如何に今まで自分が内観に留まり、自分の内面の変化だけを見ていたのかを痛感しました。

そして内側で起こっていることを外側にも反映させると意識するようになったことで、最近では、内側での取り組みが現実に人との関わりに反映されていく実感を得られるようになってきたのです。

例えば、歯科医として診療しているときのことです。
私のなかの自己主張の強い人格が、患者さんに自分の考えを押しつけてしまうようなとき、女性性の温和な人格が「言っていることは分かるけれども、もっと相手の立場や背景に目を向けることじゃない?」と声をかけることで、患者さんとフラットに話が出来るようになったり、難しい治療に対して「失敗したらどうしよう」と、異常に緊張する優等生人格に対して、これまで実績を積んできた大人の人格が、「大丈夫。一つひとつ手順を踏んでいけばいいだけのことだから」と声をかけることで安心して治療に集中出来たりという具合に、現実レベルでの変化があります。

また、これまで以上に、人格同士、日々起こる様々なことに対して、ああでもない、こうでもないと話すようにしてみたことで、現実でも妻と話す時間が増え、本音でぶつかりあうことも多くなりました。息子に対しても、これまでは彼の反応を気にするあまりどこか遠慮してしまうところがあったのですが、こまめに声をかけるようになるなどの変化が起きています。

このように、常に内側で起きることと外側で起きることを繋げる意識が生まれたことで、少しずつ現実に変化が現れていることが嬉しいです。今後もこれを続けていき、人格統合を通じて、真に人と繋がれるようになっていきたいと思っています。


佐藤俊哉