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育児の苦しさが喜びに変わる時・・by 金子

親からの愛情を感じて

みなさん、こんにちは。金子慶司です。
僕には3人の娘がいます。娘たちと様々なことを分かち合いながら、成長を目の当たりにするたびに、胸の奥から幸せを感じる日々ですが、以前は、子供たちとどう接したらいいか分からず、苦しくなってしまうことがありました。今回は、長い時間をかけ取り組んできたことで、そんな苦しみが喜びに変化してきたことをお伝えしたいと思います。

僕は若くして結婚し、「幸せな家庭を築くんだ!」と息巻いて、仕事にも家庭にもありったけの力を注いでがんばってきました。初めての子の妊娠がわかったとき、「よっしゃ~!!」と大声を張り上げて喜びを表現しました。その後も期待と不安が入り混じりながらも、マタニティスクールに通い、準備万端で子供の出生を今か今かと待ちわびました。子供が産まれた時の喜びは言葉では言い表せません。

しかし、娘たちが大きくなり自由奔放に振る舞いだすと、僕は、一体どんな反応をしたらいいのか想像もつかず、困惑して固まってしまうことが多くなりました。そんな僕を前にした娘たちからは「お父さん、怒ってるの?」と言われる始末‥。どうしてこうなってしまうのか分からず、人生経験が少ないし、僕には子供をもつ資格がないんじゃないかと悩み、自問する日々が続きました。これが、今から4~5年前のことです。

当時、すでに伊藤先生のもとで学び始めていた僕は、苦しくなるといつも先生のご著書である『ネガティブを愛する生き方』を手に取り、読み返すようになっていました。娘たちとの関係に悩んでいたこのころに、なんとかしたい一心で読み返していた先生のご本のなかの言葉に、僕は目が釘付けになりました。「親が子供を育てる際、そこには『DNAカルマの法則』が働く。分かりやすく噛み砕くと『カエルの子はカエルの法則』とも言える」と、さらには「親にされたことと同じことを子供にもしてしまう」と書かれているではありませんか! なるほど、そうか‥、と深く納得し、これは解決への糸口だと感じました。

確かにそうなんです。僕の両親は共働きで帰宅も遅く、一家団欒して楽しく過ごした日の記憶がほとんどありませんでした。教育パパだった父親の意向もあり、無理やり塾に通わされた記憶が大半を占めています。親と心の通った交流が少ないまま育った僕が、親の立場になったときに、娘たちにどう接していいかが分からず戸惑ってしまうのは、仕方のないことだと合点がいきました。でも、原因を突き止めたものの、実際にどうしていったらいいのか、イメージがつかず暗中模索する日々が続きました。

そんな僕が大きく動きはじめるきっかけとなったのは、一昨年の11月に開催された、『脱!アイデンティティ・クライシス セミナー』でした。
セミナーのなかで先生は「幼少期に、自分の性格や個性について、親や周囲の大人が愛情たっぷりにたくさん話して聞かせてくれることで、自分はこういう人間なんだなというアイデンティティの土台がつくられていくんです。幸せな時間というのは、何気ない空気のような地味なもので、覚えていないことも多い。日々与えてもらっていたものの豊かさや、親からの愛情を思い出して感じていくことが必要です」と仰り、その言葉に僕はハッとしました。暗かった過去の記憶のなかに、かすかな光が見えてきたのです。

実際に、幼少期のころの思い出を書き出すワークをしてみると、暗い出来事ばかりが印象に残っていた過去の記憶のなかに、たくさんの温かな思い出が芋づる式に呼び起こされ、「うそでしょ!? 僕、こんなに愛されてるじゃん!!!」と、記憶の天地がひっくり返るような衝撃を受けました。そして、そんな日常のかけがえのない一瞬一瞬を、娘たちともっと共有して大切に過ごしたいと強く思いました。

最初は、ぎこちなく試行錯誤の連続でしたが、一緒に散歩をしながら学校や恋愛のことを話したり、家族で食事をしながらクイズ番組の問題に答えて団欒をしたり、子供たちとゲームをしながら一喜一憂したりと、以前は苦痛に感じていたささやかな日常を、心から楽しめるようになってきました。僕が少しずつ変化したことで、家族との距離も自然に縮まってきて、あぁ、これが先生のおっしゃっていた「幸せな時間」というものなんだなぁと実感しています。

ここに至るまで長い時間が掛かりましたが、自分も愛されていたんだと気づき、何気ない幸せな時間を大切に過ごすことで、苦痛にさえ感じていた育児が喜びに変わりました。そして、同時に娘たちも僕を必要としてくれていると感じています。いつもそばにいてくれて、話し合える親の存在が、娘たちにとってどれほど大切なことかと思います。孤独を感じながら、親を求めていた幼少期のころの僕と同じ気持ちにさせたくはありません。
これからも、娘たちと日々の出来事や気持ちを共有し、表現しあって過ごしながら、心のつながりを深めていきたいと思います。


金子 慶司