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ぶん子先生、診察室で大活躍!・・by 宮地

3daysから日常へ

みなさん、「ぶん子せんせー」を覚えてますか?



昨年12月の3daysセミナーで、撮影中に先生に見出していただいた、私のなかの女性性を司る人格「ぶん子」です。先生の純真人格「メイちゃん」の質問攻めにたじたじとなりながらも、保母さんのように受け答えをするなかで、人を愛おしく思う気持ちが溢れんばかりに出てきた「ぶん子」ですが、その後、私が日々、精神科医として診療する場面でも登場し、劇的な変化が訪れました。

3daysセミナーを終えた翌日の月曜日、いつものように、ある女性の患者さんが診療所に来院しました。彼女は、週に1回ぐらいの頻度で無意識に家を飛び出してしまい、気づいた旦那さんからの電話で我に返って帰宅するということが、治まらずにいる方でした。
彼女は、数年前に両親を続けざまに病気で亡くしていることから、その寂しさからの行動ではないかと思った私は、抱え込んでいる悲しみや寂しさを言葉にできるように促しましたが、彼女にはピンと来ず、何とももどかしい状態が1年以上続いていたのです。

ところがその日、「ぶん子」が前面に出ていた私は、自然と彼女の亡くなったお母さんの気持ちに意識が向きました。そして、家から無意識に飛び出してふらふら歩いている娘の身に何か起きないかと心配でたまらず、声をかけたい気持ちで一杯になりました。「私がもし、あなたのお母さんだったら‥」と、感じるままの気持ちを伝えると、彼女は静かに聞いていました。
その場で、彼女が何かを話すことはありませんでしたが、今までの、ぼおっとした様子から、芯の通ったしっかりとした表情に変わった様子を見て、私は「ぶん子」が伝えたかったことが彼女に伝わったと感じたのです。その後、この方は両親を亡くした悲しみを診察で少しずつ話せるようになり、無意識に家を飛び出す事が減ったのです。

また、別の女性は、職場の上司との関係に悩み、「自分が悪いんだ」と自責する気持ちと、「どうせ自分はダメだから」と卑下する気持ちとをぐるぐる回るばかりで、何か月もの間抜け出せずにいました。私は私で、彼女の話を聞きながら一緒にぐるぐるするばかりで、これまでは成すすべがありませんでした。
しかし、「ぶん子」は同じ女性目線に立って共感し、まずはその上司に「それはムカつくねー」とダメ出しをはじめました。そして、彼女の気持ちがほぐれてきたのを感じると、
最後はまるで女子会で話しているような雰囲気で「〇〇子ったらばかなんだからー」とツッコミを入れたのです。彼女は、鬱々と考え込んでいたことから我に返ったように「本当にそうですよねー」とめちゃめちゃ笑って、今まではまり続けたぐるぐるから、あっという間に抜け出しました。そして、その後は、自責や卑下の気持ちにはまり込んでも、自分で自分にツッコミをいれて、抜け出せるようになったのです。

他にも、3daysが終わった翌日から、ここに書ききれないような変化がいくつも起きたのです。診察室での景色が以前とは全然違ったものになり、自分でも信じられないような気持ちでした。

様々な精神症状の原因は、感情や本音を抑圧してきたことにあり、それらの思いを患者さん自身が言葉にして表現し受容することでよくなっていく。伊藤先生のもとで学ぶなかで、私はそれを肌で実感するようになりました。しかし、これまでは、患者さんの症状をよくしたいという思いとは裏腹に、症状や話の内容にばかり目が行き、対処法をああでもないこうでもないと頭で考えることが多く、自分の目指す医療と、実際に提供しているものとのギャップの大きさに、もどかしさを感じていました。
それが、女性性の人格「ぶん子」が出ていると、患者さんの置かれている立場に立って全体を温かい目で見ながら、ハートからの言葉がすっと出るようになったと思います。患者さんから、「優しくなった」「ふわっと温かい感じがする」とも言われるようになりました。

実は、つい先日のライブセミナーでも、私のなかの女性性の人格を、新たにもう一人特定していただいたばかりです。私は男性ですが、自分のなかにこんなに女性的な面があるのかと、驚くばかりです。女性性がさらに前面に出てくることで、相手をそのままに受容して優しく気持ちに寄り添い、患者さんが抱えている苦しみや悲しみに、より深く関われるようになりたいと思っています。


宮地 文也

(患者さんのことについては、プライバシーに配慮し、一部内容を変更しています)